2019.08.30
「あの人に会いたい!直接お話を聞きたい!
BonMarche100人展やTANOKURAを運営するSeedersの下田編集長が、いま会いたいと思う人に話を聞きに行きました。
BonMarche100人展にいつも出展されていたリネン服 Crea no.8の栗田さんが、今年の春で100人展出展の卒業を決めた、その理由とは?
▼素敵な人に、会いにいってみました
TANOKURA ×リネン服 Crea no.8
#01 「あなたは何者なの?」
#02 BonMarche100人展の卒業を決めたきっかけ
#03 Creaさん、これから先の10年は何をするの?
◆リネン服 Crea no.8 Profile
オリジナルデザインで、リネン、コットンを中心に幅広い世代に向けた大人のナチュラル服を製作販売
栃木県大田原市山の手1-5-20 路地裏雑貨店 メゾンドクチュール202
ハンドメイドショップ チクタクボンボン
https://ameblo.jp/tikutakubonbon-0305/
BonMarche100人展の卒業を決めたきっかけ
栗田:もうひとつ、下田さんからもらった言葉で、考えるきっかけとなった言葉があって。「あなたのことを知らない人があなたの作品を買ってくれた時に、初めて売れたって言えるのよ」って。私が知らない、顔を見たことがない“誰か”に買われた時に、初めて売れたってことになるって。その言葉をきっかけに、ネット販売を始めました。最初は、写真と説明文を見て、試着もできない商品を買うのかな?って思っていました。立ち上げた当初は本当に売れるのか怖かったけれど、今はありがたいことに、注文がいっぱい。注文を受けてから制作に入るので2週間くらいかかる、って書いているけど注文を頂いています。
編集長:ネットで買っていく人って、リピーターじゃなくてCreaさんを知らない新規の人なの?
栗田:そうなんです、関西に住まれている方とかいらっしゃいます。リネン服は、冬場の注文は落ち着くもの。だから冬に入ったら、ネットで販売する商品の種類を増やすことと、在庫の数を増やそうかなって。
編集長:シーズンで回転できるようになってきているんだね。このお店にあるものが、仕入れをして時間を割いてものを作るっていう、あるひとつのファクトリーになっていて、Creaさんの知り合いや友人に販売するだけの場所ではなくなっている。イベントに出展して、コンセプトを考えて…ひとつの過程をいつも真剣に踏んでいるから成り立っているんだと思うんだよね。
編集長:知らない人に買ってもらうことって、商品の質が悪ければ返品されてしまうしクレームが入ってしまう。Creaさんはお店を続けるうえで、“上質なリネンの作品をお客様に提供しよう”って腹を据えたからだよね。
栗田:そう!私は百貨店ではない、専門店にしたほうがお客さんからわかりやすいなって思って。
編集長:今年4月のBonMarche100人展で、Creaさんは出展を卒業となりましたね。
栗田:昨年の春の100人展に出展した時に、いつか卒業する時がくるなぁ、とぼんやりと思っていました。卒業を決めたのは、いくつか理由があって。ひとつめは、“そこにいる自分の佇まいが美しくない”と感じたから。
私が好きな本の中で、印象に残った言葉があって。
「それは美しいかといつも考える」
自分の手がけた仕事が美しかったか、それを手がけた工程も美しかったか。私はいつでも、「美しいかといつも考える」ということを心に留めています。
“マルシェ”って、私にとって若いエネルギーが満ち溢れていて、キラキラした場所なんです。そのキラキラした場所にブースを構える私を客観的に見たときに、“自分の佇まいが美しくない”と感じてしまったんです。BonMarche100人展に10年間出展していくうちに、いつの間にか私はベテランと言われる機会が増え、後輩の作家さんが増えていきました。
編集長:古いんじゃなくて、フレッシュじゃないってことだよね。
栗田:そうそう。そう感じたときに、卒業を決めました。
もうひとつの理由は、ありがたいことに注文をいただくことが増え、制作する時間が少なくなってきてしまったこともあります。イベントに出展する時間、準備するために割く時間を、注文していただいた商品を制作する時間にしよう、って思ったんですよね。
<つづきます>