編集長が行く!

下田編集長× 田中瑞穂さん #02

「あの人に会いたい!直接お話を聞きたい!」
TANOKURA100人展やフリーマガジンTANOKURAを運営するSeedersの下田編集長が、いま会いたいと思う人にお話を聞きに行きました。

今回お会いしたのは、鹿沼市でコワーキングスペース事業を始めた田中瑞穂さん。
鹿沼ならではの空間をどんな場所に育てていきたいか、これからの展望をうかがいました。

#01 TANOKURAは出発点
#02 丁寧な場所にしたいし、なりたい

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丁寧な場所にしたいし、なりたい

編集長:ヨリドコロっていう名前には、どんな意味が込められているのですか?

田中さん:「みんなの寄り集まるところ」という意味でつけました。

編集長:へー!寄り集まるところか。すごく素敵!名前は大事だよね。

田中さん:そう言ってもらえるとうれしいです。「みんなの寄り集まるところ」というのに加えて、ここが心のよりどころにもなれたらな、と。

編集長:いいコンセプトだと思います。すごく素敵な考え方。空間も広々としていていいですよね。建具もとても素敵だし。

田中さん:そうなんですよ。もともとここは麻を取り扱う工場をされていた人のおうちで、築80年以上だとか。

編集長:廊下の窓ガラスも薄くてゆがみがないですよね。今はこういうガラスもあまり見ませんね。

田中さん:ほかにも大きな神棚とか、雪見障子とか、ツボにはまる場所がいっぱいあります。私も夫も子ども時代、日本建築の古民家に住んでいたり滞在したりした経験があるんですよ。田舎に帰ると土間や五右衛風呂のあるおうちにしばらくいたり。

編集長:やっぱり幼少時期に住んでいたおうちって影響が大きいですよね。リラックスできる場所の感覚は、小さいときに培われるんだなって思います。

田中さん:そうかもしれないですね。ここなら、庭を眺めながらなにもしないでぼーっと2、3時間いられます。だから借りちゃった(笑)

編集長:すごいよね。実家をもうひとつ作りませんか、というコンセプトで来てもらえるといいのかもしれませんね。

田中さん:ほんとにそんな感じです。昔の文豪が温泉に行って執筆していたみたいに、ちょっと田舎にきて作業する気持ちで使ってもらえたらいいなと思います。そういうおこもり部屋みたいなところもあるし。

編集長:ゆっくりしたい人にもいいよね。

田中さん:そう。静かに本を読むとか、新聞を読むとか。長居できてゆったりできる場所にしたい。一生懸命やってる人に、楽しく借りてもらえるようにしたいですね。そういう人のスイッチになれるような場所というか、ほっとできる場所になるといいんですけど。

編集長:人って思ったほどタフじゃなく、日々疲れるものだと思うから、こういう場所で解放されるといいですよね。外の景色を見て、ぼーっとする時間をもつ。結果、生産性も上がる気がしますよね。

田中さん:私もそう思います。

編集長:このコワーキングスペースをどんな方に使って欲しいですか?

田中さん:幅広い層の方々に使っていただきたいですね。最近、この場所で母が塾を始めたんです。今はオープン時間が9時~17時ですが、夜まで営業時間を延ばして、受験勉強をしまくりたい人とか、集中してこもりたい人にも使ってほしいと思っています。ただ、私の息子も一緒にいるので、その点はご理解をいただけたらなと思います。

編集長:今は、「ヨリドコロ」を成長させていく準備を、家族みんなでしているところなのかな。

田中さん:そうですね。だから毎日夫婦や家族の会話がむちゃくちゃ増えました。みんなが、同じものに向かって進み始めようとしているから。

編集長:子どもが生まれたときとかワンちゃんを飼ったときとか、なにかをはぐくみ始めるときに家族は一致団結するよね。この場所がいい循環を生んでいるんですね。

田中さん:うちの家族にとって、ここはすごくコアな場所になっています。今日はどんな人から問い合わせがあったとか、明日はどんな予定があるとか、今日中にこれをせなあかんねんとか、とにかく話すことがたくんさんあるんですよ。私は子どもたちと先に9時ぐらいに寝ちゃうんですけど、その後夫と母が2人で話をしていたりとか。

編集長:いいですね。やっぱり起業は、家族の応援がないと無理だと思います。

田中さん:それは間違いないですね。応援もそうだけど、今家族みんなでここをつくっているっていう意識があって、みんなにとって大切な場所になっているのを感じます。私がひとりで起業していたら、たぶんうまくいかないから。背中を押してもらえないと、なかなかひとりでは一歩を踏み出せないですね。

田中さん:キッチンの改装やシェアスペースの宣伝も、いろいろな人に力を貸してもらいました。今度、クラウドファンディングもする予定です。

編集長:Seedersでもいつも、会社にスタッフが子どもを連れてきてくれたらいいなって思っているんです。子どもが一緒に来られる会社がよくて、家みたいな場所を借りたんですけど、今日お話を聞いて、やっぱり自分たちがリラックスできるような会社にしたいなって改めて思いました。

田中さん:私の母親は35年間、関西で塾を開いていたんですけど、母親がそんなに長く塾を続けられたのは、ぶれずにずっと生徒さんを大事にしてきたからだと思うんです。私もぶれずに、ここを丁寧な場所にしたいし、丁寧な場所になりたいと思っています。

 

下田編集長が、会いたいと思う人に話を聞きに行く連載「素敵な人に、会いにいってみました」。
8回目は、コワーキングスペースを開業された田中瑞穂さんにお話を伺いました。
Seedersとの出会いから、豊かさについて考えること、場所づくりへの想いなど、私たちもあらためて考えさせられるお話をお聞きできました。

さて、次はどんな素敵な人に会いに行きましょうか。
次回もお楽しみに!

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