「あの人に会いたい!直接お話を聞きたい!」
TANOKURA100人展やフリーマガジンTANOKURAを運営するSeedersの下田編集長が、いま会いたいと思う人に話を聞きに行きました。
▼素敵な人に、会いにいってみました
下田編集長× 光琳寺副住職 井上広法さん
#01 これからの時代に1番大事な力
#02 きっと、”楽しいから“。
#03 それぞれのフィールドで、自分が楽しいと思うことをやる
これからの時代に1番大事な力
編集長:井上副住職にお会いするにあたって何をお話しようか、ここ最近考えていました。今日、ふと何に心を揺さぶられるか、をテーマにお話を聞きたいなと思ったんです。
井上:はい。
編集長:客観的に見て、いろんなメディアが押し寄せてくる今、良くも悪くも小さいことで消耗している気がする。いろんな情報を耳にして、心揺さぶられて、疲れて…どれを選べばいいのか、悩む。こういう心構えで日々過ごすといいですよ、みたいなお話を最初に聞きたいなと思っています。
井上:なるほど。それのキーワードは、“集中力”ですね。
編集長:集中力。
井上:これからの時代に1番大事な力は集中力、意識をフォーカスする力が1番大事だと僕は思っています。なぜかというと今僕らが1日に触れる情報量は、平安時代の1年分だと言われているんです。
編集長:そんなに!それに対して、人間のスペックは変わっていないと思いますか?
井上:変わっていないと思います。本当に大切なものはなんなのかわからないまま、日々に流されて生きている。こういう状況をマインドレス、心が失われている状況というのです。心を亡くすと書くと“忙しい”ともいうし、あるいは下に心をつければ“忘れる“。忙しいのも忘れるのも両方とも、現代人の特徴と言えますよね。
編集長:なるほど。
井上:じゃあ、忙しくもなく忘れることもなくなって、さらに充実感・幸福感を高めるためにはどうしたらいいか?それは“マインドフルネス”、今起こっていることに意識を向けてありのままに過ごすこと、が重要になってくると思います。
(「いろんな雑誌で、マインドフルネスについてお話したんですよ」と話す井上副住職)
編集長:井上副住職は、いろんなメディアに出られていらっしゃいますよね。メディアとのつながりを持ったのは、どのような経緯ですか?
井上:そうですね…僕自身が今までになかったようなサービス、イノベーションをたくさん起こしているからだと思います。代表格が、web上でお坊さんに人生相談ができるhasunohaを2012年にyahooのエンジニアと一緒に作りました。リアルでお坊さんに人生相談するとなると難しいけれど、webで公開すれば24時間365日見ることができる。hasunohaを作ってから、いくつかメディアからの出演依頼がきて…バラエティやドラマなど協力しましたね。
編集長:なんとなく、私たちからするとお寺って遠い存在のように感じるのですが、井上副住職のお話を聞いていると知らないだけで、実は身近なところにいらっしゃるんだなと感じますね。
井上:僕自身は、“遠い存在“を無くしたいと思っているんです。今まではメディア出演をしていたけれど、今度はテレビに出ているお坊さんっていうだけで、少し遠い存在になってしまう。そう感じて最近ではテレビ出演等をやめて、フラットにお話しできるこの拠点を作り、まちづくりに注力しようと思っているんです。
編集長:悩みがある方も多いので、お話ができる“場”って重要ですよね。
(つづきます)