編集長が行く!

下田編集長× 田中瑞穂さん #01

「あの人に会いたい!直接お話を聞きたい!」
TANOKURA100人展やフリーマガジンTANOKURAを運営するSeedersの下田編集長が、いま会いたいと思う人にお話を聞きに行きました。

今回お会いしたのは、鹿沼市でコワーキングスペース事業を始めた田中瑞穂さん。
新たな場所づくりを模索する田中さんに、起業までの思いを聞いてみました。

#01 TANOKURAは出発点
#02 丁寧な場所にしたいし、なりたい

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TANOKURAは出発点

編集長:田中さんは、たまたま私が起業支援の講座をやったときに参加していただいたんですよね。

田中さん:2014年ごろでしたかね。受講者でした。

編集長:そう。それで、すごく活きのいい人がいるなって思いました。

田中さん:そうかなあ?(笑) 

編集長:そのときお子さんがいたのよね。

田中さん: 長女がいました。それで2人目がほしいんですって話をしたら、じゃあ2人目ができて、落ち着いたらSeedersにおいでよって声をかけていただいたんですよね。でも鹿沼に住んでいたし、なかなか状況も落ち着かなくて行けなかったんです。

編集長:講座で会ったあと、Seedersで開催していたマルシェのお手伝いもしてくれたよね。でも今回コワーキングスペースを始めると報告してもらうまで、連絡を取り合ったのは片手で数えるぐらいかな。

田中さん:ここを始めるにあたって、下田さんには連絡しなくちゃ!と思ってご連絡しました。

編集長:人が集まる場所をつくるのは、自分でなにかものをつくるのと、立ち上げ方が全然違う。それもあって、連絡をいただいたときは、なんで急にと驚きました。ただ建物がすごく素敵なのはすぐわかったので、「見に行きたい!」って思いました。場所もよいところだったから。

田中さん:そうそう。場所がすごく素敵だから、下田さんに見てもらいたかったっていうのもあるんです。 

編集長:なにかをやりたいと思っている人はいっぱいいるけれど、本当に実行できる人とは全然違うと思うんです。出会った当時、田中さんのもやもやと悩んでいた気持ちも聞いていたし、だから気になって会いにきました。建物としての拠点を持つのは、すごく勇気がいりますよね。私がSeedersの事務所を借りたときもそうでした。

田中さん:そうですよね。 

編集長:私が取材で会わせていただいている方たちって、エネルギー値が高いんです。絶対にあきらめないし、常に次にむかいたい人ばかり。こんなコロナの状況下でも、なにかやろうと考えている人が多いんだけど、田中さんはいわゆる“ママ”でしょう。

田中さん:そうですね。コロナになってから、子どもとあまり外に遊びに行けなくなってしまって。それで、もとは子どもを遊ばせる古くて大きな家を探していたんです。もっと山奥に行って探したり、市役所の空き家バンクの情報を毎日眺めたりしていました。私たちはいずれは関西に帰るので、賃貸で探していたんですが、なかなか賃貸物件がなかったんですよ。

編集長:賃貸はなかなかないよね。

田中さん:それで空き家物件をいろいろ見ていたときに、最後にたどりついたのがここでした。もともとこの古民家のことは知っていて、ただ古民家カフェが営業していたので候補からは外していたんですけど、あるときホームページを見たら閉業したと書いてあって。空いているならとためしにこの建物を見せてもらったら、私も旦那も一発で気にいってしまったんです。

編集長:そうだろうね、素敵だもん。駐車場もあって、アクセスもいいよね。

田中さん:最初はコワーキングスペースをやるつもりではなくて、自分たちが遊んだりリモートワークをしたりできる場所を借りたいというところからスタートしました。でもこの古民家の雰囲気とアクセスの良さを見て、これやったらみんなで使えるんちゃう?って思ったんです。夫も、ずっと自宅にばかりこもってリモートワークをしていると息がつまるから、こういう場所でやりたいと言って。

編集長:今聞いていて、発想がすごく素晴らしいなあって思います。場所を借りるだけだったら誰でもできるんだけど、生活の拠点をふたつつくろうというのが、なかなか出てこない発想なんだよね。ものを持ちたくない人が多いなかで、ものを持とうと思うのも。しかも家を!そこが、すごく考え方が豊かで素晴らしいなと思います。遊び場にもうひとつ家がほしいねっていう発想も、私はすごく好き。

田中さん:ありがとうございます。そもそも、昔「TANOKURA」の存在を知ったのが出発点かも。暮らしを楽しむっていうキーワードが、それまで私の頭にはなかったんですよ。

編集長:そうなの?

田中さん:若いときはめちゃくちゃ働いていて、滅私奉公したい、自分を押し殺してでも仕事したいと思っていました。でも、暮らしを楽しむというワードを聞いてから、暮らしを楽しむってどういうことやろって考えて、自分とむきあってみようっていう時間をもてたんです。今回古民家を借りてコワーキングスペースを始めたのも、暮らしを楽しむという考え方が根本にありました。だからTANOKURAは出発点です。

編集長:ほんとー? うれしいな。なにが一番の幸せかっていうと、基本は家庭のなかで楽しく暮らせていることだと思うんです。それは、お金がいっぱいあるとかじゃない、豊かな暮らし。

田中さん:そうそう。豊かさっていろんな意味がありますよね。 

編集長:今日も子どもが元気なのも豊かさだし、いつも通り会社に旦那さんが行って帰ってくるのも豊かさなんだよね。

(つづきます)

下田編集長× 田中瑞穂さん #02「あの人に会いたい!直接お話を聞きたい!」今回お会いしたのは、鹿沼市でコワーキングスペース事業を始めた田中瑞穂さん。鹿沼ならではの空間をどんな場所に育てていきたいか、これからの展望をうかがいました。...
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