LIFESTYLE

手づくり作家インタビュー

2018.01.23

羊毛にまるで命を吹き込むように… 
見ると温かい気持ちになれる作品にしたい

デザイン科卒業後、漆器のデザインの仕事を経て、1995年に結婚。出産後、子供の幼稚園のバザーをきっかけに、羊毛フェルトを始める。イベント出展や委託販売を始め、現在羊毛作家として活動中
  • 1989年/福島県立会津短大デザイン科卒業

  • 卒業後/漆器のデザイナーとして勤務

  • 2005年/羊毛フェルトを始める

作家になるまで

小さいころから絵を描くのが好きでした。描くことに関係する仕事をしたいと思い、デザイン科に進学。卒業後漆器メーカーに企画室のデザイナーとして就職、漆器の絵柄のデザインを担当しました。出産後、夫の転勤がきっかけで仕事から離れることに。羊毛を始めたきっかけは子どもの幼稚園のバザーでした。30~100円で子どもが買える手作りものを出すために、何かいいものはないかと探していたらたまたま羊毛の本を見つけ、これならできるかも!と作ったのが最初です。初めて作ったものが、意外とうまくでき、それから羊毛の楽しさにハマり、ニードルフェルトや水フェルトなど、色々チャレンジしました。マイペースに作っているうちに小さいイベントに出展するようになり、それから委託販売を始め…気が付けば100人展のような大きいイベントにも出展できるようになっていました。

作品についての想い

毛糸の素であるのフワフワの羊毛が、ニードルで刺すだけで形になっていく…どんな形でも自由自在に作ることができ、出来上がりも一つひとつ全部違うのが羊毛の魅力だと思います。まるで命があるかのように今にも動き出しそうなものを作りたいと思い、生き物をメインに作っています。 
いつも、面白いもの・可愛いものを探していて、これはこうしたら、可愛い!と思いつくと作ってみます。例えば、インパクトがあると言われる「インコの瓶詰め」だと、ギュッと詰まっていると可愛く見えるという羊毛の特性から、試験管サイズの瓶に詰めたら、と思いつきました。あとは、作品名が最初の時もあります。インコの瓶詰め、というタイトルが出てきて、それに合わせて作るとか。 
お客様に、癒されますとか、表情がとても可愛いですねなどと言っていただき、とても嬉しく思っています。自分の作ったものでお客様が温かい気持ちになってくだされば、それが一番ですね。 
いくつになっても可愛いものが好き…リアルさに可愛さも備えて、1つ1つの表情を大切にこれからも作っていきたいです。

今後のこと

イベント出展、委託販売など、出来ることはこれからもやっていきたいですが、趣味で終わるのではなく、仕事として認められるようになりたいです。きちんとした収入になり、ハンドメイドで食べていくのが目標です。そのためにはどうしたらいいか、今も模索中です。 

鳥、猫、など、こだわって作っている羊毛作家さんも沢山いますが、私には好きなものがたくさんあるので、あまり絞りすぎずに作っていきたいと思っています。置いてあるだけで癒されるものも、がま口やブローチのように身に着けて使えるものも、作りたい。沢山の人に手に取ってもらえるよう、ネット販売も力を入れていきたいですね。見たらすぐにHaruneの羊毛だとわかってもらえるような、世界観のある作家になりたいと思っています。

オトナ展感想

①オトナ展に選ばれたときの感想
自分の作っている羊毛は、オトナというより可愛い感じだと思っていたので、びっくりしました!本当に私が出ていいのだろうか、と戸惑いが一番でした。 
 
②そこからの努力
周りの方に相談したら、オトナだよ!と、背中を押してもらい、いつもよりカラフルなものを抑えて、シックな色味のものを多めに作りました。(でも実際はあまり変わらなかったかも…)
前回のオトナ展の画像を見て、雰囲気に合うようディスプレイを考えたりもしました。
可愛いのも自分の作品のいいところだと思っているので、そこも大事にして、オトナな雰囲気と可愛さの両方を兼ね備えた作品を目指しました。 
 
③オトナ展出展で得たものは何か
全体的に雰囲気がとても素敵で、自分がその中にいることがとても嬉しかったです。
「オトナ展」の中にいても、大丈夫だということが、これからの自信につながりそうです。 
 
素敵な作家さんたちとお話ができ、作家活動を続けていく上でとても勉強になりました。

Haruneさん
TANOKURAレポーターの感想
初めてHaruneさんの作品を目にしたとき、あまりにも可愛くて、自分の目尻が下がったと自覚したことを記憶しています。リアルさに可愛さも兼ね備えて、とご本人もおっしゃるように、リアルなのだけど、本物以上に可愛い!と思えるのがHaruneさんの作品たちのすごいところ。常に面白いもの可愛いものを探しているという姿勢も、次々と素敵な新作を生み出すためになくてはならないものなのでしょうね。
tomoko
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