TANOKURA100人展やフリーマガジンTANOKURAを運営するSeedersの下田編集長が、会いたい、話を聞きたい、と思う人に会いにいきます！
今回は、伴工務店社長の伴栄樹さん。伴さんと下田編集長は、編集長が独立する以前からの長ーいお付き合い。2人ともいまは会社を経営する立場ですが、昔はどんなふうだったのでしょうか？お互いの意外な一面をうかがえそうです。
まだそれほど寒さの厳しくない11月某日。紅葉のきれいな中央公園で伴さんと待ち合わせて、取材スタートです。
#01 下田さんはいつも怒ってたイメージ
#02 礼儀正しければ生きていけるじゃない
◆リンク
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下田さんはいつも怒ってたイメージ
下田：新年の入り口、2022年を飾るトップバッターはやっぱり伴さんだと思ったんです。私が独立するとき、まっさきについていくよって言ってくれたのが伴さん。
伴：かれこれもう17年ぐらいかな。長い付き合いですよね。出会った当時、下田さんていつも怒ってましたよね。ただ仕事ができて、てきぱきしているし、すごい人だなと思っていました。頼りになるし、この人ならついていってもいいかなと思ったんです。当時も、その会社ではなく下田さんと仕事をしているつもりだったから。
下田：独立したてのとき、伴さんが自腹でお金を出してくれて、伴工務店の完成見学会をやってくれましたよね。
伴：まだ社長じゃなかったので、会社のお金で開催はできなかったんだけど、下田さんのためなら！と思ってね。でも、全然人が来なかったんですよね（笑）。
下田：ほんとにね。それで何年か後に、もっと本格的な見学会をしたんだけど、なんと3.11の大地震の日だったんですよね。
伴：薪ストーブが動いちゃうのを、男たちで必死におさえてね。外に出たら道路がもうぐわんぐわん揺れてましたね。下田さんと一緒になにかをやると、なにかが起きる。
下田：お互いなにかもっているのかしら。さっき、私がいつも怒っていたというけど、怒り方が良かったとか？
伴：いやそういうことじゃない（笑）
下田：そういうことじゃないの？（笑）当時、勉強会をしていたメンバーがいて、一人ひとりは素晴らしいんですけど、PRも話し方も上手じゃなかったんですよね。もっとこうしたほうがいいよって怒っていたんです。なんでもかんでも怒っていたわけじゃないですよ。
伴：怒ってますよ(笑)
下田：あのですね、たとえばSeedersっておもてなしマニュアルがあるんです。ほかの会社とは少し違っていて、たとえばお客様がピンポンをならしたら、1オクターブ高い声で「はーい！」と言う、とか。
伴：ああ、そういうのはたしかに大事ですね。小さなことのような気がするけど、意外にそういったことが会社の質を高めていたりするんですよね。
下田：そう。それってふつうは必要なことではないんですよ。でも会社の質を保つために、マニュアルをつくってくれたメンバーがいるんです。そういう基本的な、目指している質から下がると怒るんです。
伴：たしかに、それはよくわかります。その会社として保つべき質がありますよね。世間一般の物差しにあわせるんじゃなくてね。Seedersらしさを保つためにも、もっとこうしたらいいのになって思うことはあります。
下田：伴さんもいつも本気でアドバイスくれるから、本気で私も相談できますよね。私も迷うことはいくらでもあるし。あと伴さんは、「一回決めたら絶対ぶれません」と言うんだけど、コロナ禍の2年間、不安定な世の中でぶれないってすごいですよね。
仕事相手でも、この人、と決めたらずっとその人と付き合っていくしね。
伴：たんに頑固なんですよね。かけひきとかお世辞も苦手だし。お客さまでも業者さんでも自分の信じた人と仕事をしながら、相手にも信じてほしいから、本当のことを言う、誠実さを忘れたくないと思っています。
お互いしつこい性格
下田：長い年月で私の変わったところはありますか
伴：体重かな（笑）
下田：伴さんは鍛えてやせましたよね。私、危機を感じてます。
伴：2年以上になるかな、週1回パーソナルトレーニングのジムにいっています。
下田：朝ごはんはいつもなにを食べてるの。
伴：プロテイン。これも2年以上続けています。
下田：なんでやせようと思ったんでしたっけ。
伴：健康維持のためもあるし、あとはいろんな人から太ったねって言われてものすごく悔しくて。みてろよって思って鍛えはじめました。
下田：同じ時期に何人かでジムに通い始めましたよね。でもずっと続けて、きちんと成果をだしているのは伴さんだけだと思う。しつこくしつこく継続するっていうのが伴さんらしいなーって思います。
伴：しつこい？(笑)
下田：しつこい！でもしつこさでいうと、私もすごくしつこい。
伴：お互いしつこいから、ずっと今の仕事を続けてこられてるのかもね。
（つづきます）
