LIFESTYLE

手づくり作家インタビュー

2016.05.09

お客様からの声がきっかけで
便利なだけでなく、癒しも感じる作品づくりへ

高校、専門学校と洋裁を学び、アパレル販売員としての勤務。2人の子どもに恵まれてからハンドメイドを本格的に始め、オークションに出店。2011年から数々のイベントにも出店し、現在“くまぽしぇ”を中心に癒される布小物を制作している。
  • 1978年/栃木県に生まれる

  • 2005年/ハンドメイド生活スタート

  • 2011年/ブランド「Fraise*」を設立

  • 2013年/ホビーショー、ホームクチュリエに出
         店、ハンドメイド雑誌に掲載。

布小物作家になるまで

ハンドメイドが好きな母。手先が器用で、よく夏休みの工作を手伝ってくれた父。そんな環境で育った私は、小さな頃からものを作ることが大好きでした。結婚して子どもが生まれ、子どもやママたちの為に手づくりの布小物をプレゼントしたら、とても喜んでもらえて、自分でつくったものを喜んで受け取ってくれるというその嬉しさを覚えてから、私のハンドメイドライフが始まりました。

 

出産前に働いていた販売の仕事も好きで、いつか自分で作ったものを販売出来たらと思っていた時に、ハンドメイドのイベントがあることを知り、2011年にFraise*として初出店。ある時くまのポシェットを作ったらとても好評だったのをきっかけに、見ているだけで癒されるようなくまのポーチやがま口を中心に作り始めました。

仕事と暮らしと環境

昔から、子どもが学校から帰ってきたら「おかえり」と言えるママになりたい。そのためにおうちで出来るような仕事をしたいと思っていたので、今のライフスタイルは夢が叶った感じですね。

制作時は、ダイニングをアトリエとして使い、家を建てるとき、2階の1室をアトリエにすることも検討しましたが、当時はまだ子どもが小さかったので、子どもが見える場所がいい、と今のようなアトリエのかたちになりました。

 

今では子どもも中2と小4になりましたが、出来るだけ一緒にいる時間を大切にしたいというスタンスは変えていないので、アトリエ隣りのリビングで勉強している子どもたちを見ながら作業をしています。うちの子どもたちは、小さなころから1人で遊ぶのが好きなタイプだったので、育児と作家活動の両立にあまり大変さは感じませんでした。ただ、子どもが大きくなってから、土日にある習い事の大会に親が引率することが多いので、土日のイベント出店が難しいときもありますね。主人がイベントで使う大きな什器などを作るのを手伝ってくれるなどの協力をしてくれ、とても助かっています。

作品についての想い

ハンドメイドを本格的に始めたきっかけは、わが子に作ったDSケースをママ友に褒められたことです。カードケースやバッグなどを依頼いただいて作るようになり、「便利なケース」が当初の作品の柱でした。しかし、ある日マフラーにリメイクしようと購入したひざ掛けが、私の作風を大きく変えるきっかけになりました。

その一部に縫いつけられていたモコモコのくまの顔でポシェットを作ってみたら、とてもかわいく仕上がったんです。それをきっかけに作り出した、くまのポシェット“くまぽしぇ”が、お子様やママたちに人気で、「タレ目が癒される~」「うちの子が、お気に入りでいつも持ち歩いてます」などの声もいただくようになりました。それ以来、くまぽしぇは、Fraise*の看板娘です。人はフワフワの生地に思わず触れたくなるんだな、とイベントに出店すると感じます。

 

便利なだけでなく、赤ちゃんやペットのように、見ているだけで幸せな気分になり、癒される…くまぽしぇをきっかけに、そんな作品をつくりたいと思うようになりました。お客様が忙しい日常の中で、私の作品を見てほっとする時間が少しでもあったらいいなと、と願っています。

今後のこと

ハンドメイド始めた頃は趣味の延長で、作る量も少なく、気ままに作っていましたが、イベントに出店するようになり、趣味から仕事へと意識が変わっていきました。なので、もっとたくさんの方に、Fraise*のくまぽしぇを知ってもらいたいと思っています。そのために作品の量もたくさん作り、活躍の場を広げていくのにネット販売にも力を入れていこうと考えています。

 

ハンドメイドの世界って、やればやっただけ成果として返ってくるので、自分との甘えと戦っていかなければなりませんね(笑)。私も、子どもたちの様に色んなことにチャレンジして、成長しつづけていきたいと思っています。

参加マルシェ・イベントのご案内
TANOKURAレポーターの感想
たまたま余った素材で作ったくまのポシェットが、ご自身の作風を変えていったというエピソード、とても興味深いものでした。お客様の声から、ご自分の作品の強みを感じ、品揃えを変えていったというのは、販売員の経験から学んだ「売る技術」も活かされているように思いました。
ライター:tomoko
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