こんにちは。TANOKURA編集部です。
家づくりをしようと思ったとき、ほかの方がどんなふうに作っているのか気になりませんか?これからおうちを建てる方も、いつかはおうちが欲しいと憧れがある方も、一緒に家づくりのひみつをのぞいてみましょう!
今回ご紹介するのは、水上木材工業で建てた鹿沼市にあるかなちゃん家です。
おうちデータ
好きなインテリアは?
ナチュラルな感じが好きです。この家を建てるときも、たくさん木が使われているところが気に入ってこの工務店さんを選んだところもありますね。
参考にした雑誌 栃木の注文住宅なども見ましたが、一番参考にしたのは雑誌ではなく、ジョンソンタウンという住宅・商業エリアです。
家を持つきっかけは?
2年前に友人が購入した家を見に行って、「うちも欲しいね」という話になりました。娘も生まれて落ち着いてきたところでしたし、ちょうど良いタイミングだったのかもしれません。
購入を考え始めたのは誰?
妻ですね。友人の家を見に行ったあと、住宅展示場を見に行ったり、知り合いの設計士さんに相談したりしながら、ふたりで準備を進めてきました。
なぜ、この施工会社に決めましたか?
天然木をたくさん取り入れたテイストが気に入って、1年かけて何度も住宅見学会に足を運びました。また、こちらの工務店は自由設計だというのも決め手でしたね。ほとんどの工務店では外観と内装が同じ雰囲気の家を提案されると思うのですが、外観はどうしてもアメリカン古民家風にしたかったんです。その希望を聞いてもらえたおかげで理想の家ができあがりました。
お気に入りの場所は?
リビングですね。木のぬくもりがいっぱいで、とてもくつろげます。念願だった広いロフトをリビングに座って見上げるのも気に入っています。
もう一度家を建てるなら、どんな家にしますか?
理想の家を建てたばかりなので、ほかの家は考えられません。やっぱり次も同じテイストの家を建てたいと思います。
これから家を建てる方へのメッセージを
やはり妥協せずに、自分たちの希望や考えをしっかり伝えることが大事だと思います。家を建てるなんて人生で何度もできることじゃないですからね。わが家は予算についてもあらかじめ話しておいたので、ほとんど増額せずに済みました。
正解ポイント
場所に合わせた壁材をチョイス
壁材は、リビングは珪藻土、水回りは珪藻土クロス、子ども部屋はエッグウォールと、場所に合わせて変えました。エッグウォールは、卵の殻をリサイクルしてできた壁材なんです。調湿・消臭などの機能もあって風合いもよいのでお勧めですよ!
用途に合わせて壁材を変えるのは、予算的にも機能的にも有効な手段ですね。それでも自然素材の風合いで揃えているので、家の一体感を損ねていません。
見た目と機能を兼ね備えた腰壁
壁の汚れ防止のために、リビングに腰壁を入れてもらいました。マルチカラーにしたのは工務店さんの提案ですが、とてもいい感じで気に入っています。
アメリカ杉を使用したマルチカラーの腰壁はなんともおしゃれ!壁や床と同系色の木材を使用するよりも、部屋全体がぐっと引き締まってみえます。腰壁は見た目も素敵ですが、お手入れしやすいのもよいところですね。
無垢の床でも扱いやすいものを
床はすべて杉材の浮造仕上げにしました。ごとごとした足触りで木のぬくもりを感じられるところがいいんですよ。水回りは表面の塗装を変えて、汚れにくい工夫をしてもらいました。
キズがつきやすいのが心配な無垢の床材ですが、浮造仕上げは木材の柔らかい部分を削り取っているので、キズがつきづらいんだそう。扉もほとんどが吊り戸になっていてバリアフリーなので、お子さんが床で遊んだり走り回ったりしても安心ですね。
動線を考えたスイッチ
ダイニングの照明のスイッチやロフトのスイッチがちょっと珍しい場所についていますが、すべて動線上にあるので便利です。1カ所にスイッチがたくさん集まっていると混乱しますし、「キッチン」など場所が書かれたシールは貼りたくないですね。
最初にキッチンカウンターにひょっこりついてたスイッチを見て、「なぜこんなところに?」と思ってしまいましたが、理由を聞いて納得。住む人のことを考えた配慮が嬉しいですね。
失敗ポイント
寝室の戸が4枚
寝室の入口の引き戸と、その横にあるクロゼットの引き戸3枚がつながっているので、娘が遊んで全部の戸を入口側に寄せてしまうことがあるんです。そうすると、寝室に入るのに引き戸を開けるとまた引き戸!4回戸を開けないとなかに入れないんです。これにはびっくりしました。
これは住んでみないと気付かない盲点。見た目とスペースの関係でこのようになってしまったそうですが、確かにちょっと面倒ですね。
トイレの窓が大きすぎる
主人の希望で上げ下げ窓をたくさんつけたのですが、大きさを全部一緒にしてしまったら、トイレには大きすぎました。明るいのはありがたいけど、ちょっと落ち着かないですね。
トイレに窓があるのは明るさや風通しの面で嬉しいことですが、たしかに壁一面の窓である必要はありませんよね。お風呂場の上げ下げ窓は、途中で気づいて小さいものに変更したそうです。
収納はもっとあってもよかったな
造り付けの棚も含めて、収納は結構作ってもらったんですが、洋服を入れるためのクロゼットが半間しかないんです。特に子ども部屋はあとで間仕切り用に可動式の家具を買おうと話していたのですが、やっぱり最初に作ってもらった方がすっきりしますね。
リビングの造り付け収納や寝室の大きな天袋など、十分な収納スペースがあるように見えますが、なにを入れるかあらかじめ考えて作らなければ、有意義に使えない場合もあるようです。
コストダウンポイント
造り付け棚で家具いらず
あまり家具を買わなくてもいいように、できるだけ造り付けの棚などを作ってもらいました。見た目もすっきりするし、あとで家具を買うお金を心配する必要もありません。
引っ越してきて本当に間もないというのもありますが、部屋のなかがとてもすっきり見えるのは、造り付け家具のおかげかもしれません。建具などとの色合いを合わせられるのも利点ですね。
カーテンは自分で手配&手作り
カーテンは最後に自分たちで手配しました。主人お気に入りの上げ下げ窓は、大きさが中途半端なんですよね。なので、お気に入りの布で自分で手作りしました。
カーテンも数が多くなれば意外と大きな出費になりますよね。それが規格外だとしたらなおさら。最近はシェードやロールカーテンもキットが売られてますし、気に入った布で手作りすれば愛着もまたひとしおですね。
こだわりポイント
米軍ハウスな外観
横貼りの白い壁と緑のガルバリウム鋼板の三角屋根は、米軍ハウスと呼ばれる平屋のアメリカン古民家がモデルになっていて、この家で一番こだわった個所です。屋根と合わせた緑の玄関ドアや、上げ下げ窓、木のチップを固めたウィードロックのデッキもすべて、希望どおりの外観になりました。
ご主人が一番こだわって造られた外観は、まさにアメリカ映画に出てきそうな素朴で温かい雰囲気。入間市にあるジョンソンタウンというところまで見に行って、その写真を工務店さんに見せて「こんな風にしてください!」とお願いしたんだそう。嬉しそうに説明してくださるご主人の様子から満足の度合いがうかがえました。
ご主人の夢がかなったロフト
リビングと子ども部屋の両方に大きくロフトを作りました。私(ご主人)のプライベートスペースにするつもりなので、もちろんロフトの床も無垢の杉材です。でもすぐに収納か娘の遊び場になっちゃいそうですけどね。
広さを十分に取ったリビングと子ども部屋のロフトは、まるで両者がつながっているような一体感があって、ますます部屋を広く見せています。手すりもしっかりついているので、娘さんがひとりで上に上がっても安心ですね。
美しく計算された梁
リビングの梁が全てむき出しになった空間は設計士さんのこだわりです。梁の組み方をかっこよくデザインしてくれました。夜は照明の灯りで作られる梁の影がきれいなんですよ。
ロフトと梁のおかげで、ぐっと開放感が出て建坪以上に広く見えます。梁についた照明器具は自由に位置を動かしたり追加したりできるようになっていて、実は設計士さんが美しい影が出るように、一生懸命角度を調節してくれたんだそうです。
工夫あれこれ造作キッチン
キッチンの換気扇、実は造作なんです。天井高の問題で換気扇の位置が低くなりすぎてしまったので、高さを調節して腰壁と同じ板を貼ってもらいました。キッチンキャビネットも、あらかじめ入れたいものを考慮してぴったりサイズで作ってもらいましたし、シンクは洗い物がしやすい高めのサイズにして、使いやすさにこだわりました。
腰壁と同じマルチカラーの木材が貼られた換気扇はとってもおしゃれ!機能性だけでなくデザイン性も考慮されているところが嬉しいですね。キッチンだけでなく洗面台も造作で、木で作られたタオルハンガーは工務店さんもお気に入りのようです。
ライターズボイス
引き渡し後4日目という超スピード取材となったかなちゃん家。玄関を開けると真新しい木の匂いが漂って、たくさんの天然木材に囲まれたリビングは、まるで森のなかにいるような清々しさと優しさがありました。ご主人たっての希望で作られた広いロフトは、さっそく3歳の娘さんの遊び場に。「私が使う前に収納スペースかおもちゃでいっぱいになっちゃいそうだなぁ」と言いながら、家じゅうを走り回る娘さんに目を細めていらっしゃる姿がとても微笑ましいご家族でした。
栃木の工務店 / 水上木材工業
水上木材工業 有限会社
栃木県宇都宮市宿郷5-10-10 グランドアクア1階
028-634-4471
https://mizumoku.co.jp/