こんにちは!TANOKURA編集部です。
朝晩ひんやりとした空気が漂い、冬に近づき始めているのを感じる季節。そんなときは、温かい飲み物を片手におうちで時間をゆったりと過ごしたいですよね。秋の夜長に読みたくなる、大人だからこそ楽しめる絵本に出会ってみませんか。
TANOKURA vol.29 サブ特集「秋の夜長に読みたい 大人が楽しむ絵本」から、今回はBOOK FORESTもりたかこさん おすすめの「大人向け絵本」をご紹介します。冊子ではご紹介できなかった本も含まれていますので、ぜひチェックしてくださいね。
モーションシルエット
タイトル:モーションシルエット
著作者名:かじわらめぐみ/にいじまたつひこ
出版社:グラフィック社
モノクロームの美しい世界。イラストと繊細な影を楽しむポップアップ絵本。しかけ部分に光を当てて、影の動きを楽しむ絵本です。光の当て方によって、影の形が変化し、複数の物語が生まれます。
「世界で最も美しい本コンクール」で銅賞を受賞し、世界的にも高い評価を獲得。明かりを消して、ベッドの上で、世界観に酔いしれてみてほしいです。
キツネと星
タイトル:キツネと星
著作者名:コラリー・ビックフォード=スミス
出版社:アノニマスタジオ
森に住むキツネは、夜空に輝くたったひとつの星がともだち。ある日、その星がいなくなり、さみしくてたまらないキツネは、勇気を出して星を探しに出かけます。さよならがはじまりになる、心温まるストーリー。
絵だけではなく、文字の配置まで考慮されている、隅々までじっくりゆっくり眺めたい一冊です。布貼り装丁の美しい絵本で、贈り物にも喜ばれています。
いつまでも、鰐
タイトル:いつまでも、鰐
著作者名:レオポルド・ショヴォー
出版社:文遊社
年をとったワニは、リューマチがひどくて獲物を捕りにいけない。腹ぺこだ。ワニはそばで昼寝をしていたひ孫を食べた。家族は憤慨し、ワニを殺そうと襲い掛かるが、厚すぎる皮に傷ひとつつけられない。愛想をつかされたワニは、故郷をあとにし、海で親切なタコに出会う。ワニは、日に日にタコのことを愛おしくなるが、食べたい欲も増していく。一日一本ずつ足を食べ、ついには完食してしまう。そしてワニは、いなくなってしまったタコに涙する。…ワニの物語はまだつづく。
とてもショッキングな物語ながら、生と愛と欲を表現した芸術作品として、不思議ととても魅了されます。これこそ、まさに大人のユーモア。
ねむたいひとたち
タイトル:ねむたいひとたち
著作者名:M.B.ゴフスタイン / 谷川 俊太郎 訳
出版社:あすなろ書房
手のひらサイズの小さな絵本。淡いブルーに目をつぶって幸せそうな4人家族が描かれています。タイトル通り、この絵本は「ねむたいひとたち」のお話。彼らは、眠れる場所さえあればどこでもいいのです。スリッパの片方に、一家みんなすっぽり入れるくらい小さな人たち。ゆっくりと、なににも邪魔されず眠れる幸せ…。ねむたいひとたちがいるところは、きっと穏やかで平和で幸福なところなのでしょう。平穏な日々が早く訪れますように…。
さいごに…
絵本に触れると、子どものころの自分の気持ちや行動が思い出されることがあります。それってちょっと気恥ずかしいところもありますね。大切な人に簡単に会いに行けない今だから、私は本で気持ちを贈り続けています。
大人が楽しむ絵本を紹介してくれた、もりたかこさんが営む絵本専門店はこちら。
BOOK FOREST
住所:栃木県芳賀郡芳賀町祖母井南1-10-8
TEL:028-677-0017
絵本の交換会 イベントのご案内
何度も読み返した、子どものころのお気に入りの絵本。そのときの気持ちを思い起こさせてくれる強烈な思い出のひとつになる「絵本」の存在感。新たな一冊に出会えるイベントも、近日開催予定です。
絵本の交換会
開催日時:2020年11月7日(土)10:00~16:00【雨天決行】
開催場所:道の駅うつのみや ろまんちっく村 ローズハット内(ステージ上)
〒321-2118 栃木県宇都宮市新里町丙254番地