こんにちは。TANOKURA編集部です。
2023年10月に発行したTANOKURA vol.41では、「クラピア育て隊」のマキさんと造園家のリングジベル萩原さんが対談しました。誌面ではご紹介しきれなかった、お二人のクラピアについてのお話しをお届けします。
ヒメイワダレソウは、実は”重点対策外来種”
-リングジベル 萩原さん(以下萩原さん)
はじめまして、リングジベルの萩原と申します。クラピアは取り扱ったことがないので、どんな植物なのかうかがうのを楽しみにしていました。どうぞよろしくお願いします。
-グリーンプロデュース マキさん(以下マキさん)
はじめまして!クラピアの販売元、グリーンプロデュースの井上マキです。クラピアに興味を持っていただいてありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
-萩原さん
クラピアは見た目のナチュラルさがいいですよね。ヒメイワダレソウというよく似た植物もありますが、クラピアとどんなところが違うのでしょう?
-マキさん
クラピアは、与那国島の沿岸に自生していたイワダレソウを改良して生み出した新しい品種です。イワダレソウは主に西日本に分布する国内の自生種から改良しているので、クラピアも在来種に分類されます。ヒメイワダレソウ(リピア・リッピア)は、外来種。環境省が作成している「生態系被害防止外来種リスト」に、”重点対策外来種”として掲載されている、生態系への被害が懸念されている植物なんですよ。
-萩原さん
そうだったんですね!どういった点が問題なんですか?
-マキさん
クラピアは匍匐性(ほふくせい)で横に広がるように生長します。種を付けないよう改良していることと、地下茎を持たないので、芝のように茎が地中にもぐって思わぬ所から出てくることはありません。クラピアが広がっているエリアのみコントロールしておけば離れた土地に広がる心配はないんです。
一方、ヒメイワダレソウは、匍匐性で広がるだけでなくたくさん種をつけるので、別の場所で発芽して勝手に広がることで生態系を侵食するリスクがあるんです。
-萩原さん
なるほど。鳥や虫、雨水で種が運ばれたりして、思いがけないところに生えてしまうかもしれない、ということですね。正直なところ、見た目では違いが分かりづらいのですが、見分けるポイントはありますか?
-マキさん
ヒメイワダレソウはホームセンターや園芸店で売られていますが、クラピアはお店で販売していません。店頭で見るのは全てヒメイワダレソウです。どちらも似ていますが、葉の色や形が少し違います。ヒメイワダレソウは花が咲き終わると種も出てきます。
-萩原さん
本当だ、確かに違いますね!クラピアは専用の防草シートがあると聞きましたが、どんなときに使うのですか?ヒメイワダレソウでは敷いたことがなかったので…。
-マキさん
もともと雑草が生えていたお庭の土は雑草の種子がたくさん含まれているので、草抜きをしても、クラピアを植えて広がるまでの間にまた次々と雑草が生えてきてしまうんです。雑草の種がない土に入れ替えすれば防げますが、一般の方には難しいので、クラピア専用の防草シートを使って植えることをおすすめしています。でも、外構屋さんが入って土づくりをしっかりやっていただけるのなら、防草シートはむしろないほうがのびのび育っていいと思います。
-萩原さん
それを聞いて、安心しました。
クラピアをもっと広めたい!
-萩原さん
僕の庭造りは自然にデザインしてもらう感じで、いろいろな種類をランダムに植えることが多いんです。植物がそれぞれ自由に育って、庭が少しずつ形作られる過程をぜひ楽しんでもらいたいと思っています。
-マキさん
そういうお庭の作り方、素敵ですね!クラピアは芝の代わりに一面に茂らせることもできますし、そんなふうにいろんな植物と一緒に植えていただいてもなじみます。そのお庭の空間に、クラピアが入ってよかったな、って思ってもらえるようなお庭になれば理想です。
一般の方は、なかなかクラピアという植物を知る機会がないんです。もっとたくさんの人に、クラピアを知っていただきたい。外構屋さんがお客さまに提示する選択肢のひとつとして、クラピアを取り入れていただけたらうれしいです。
-萩原さん
まずは自宅に植えて、ヒメイワダレソウとの違いや芝との違いを確認してみたいですね。
-マキさん
ぜひ!改良している分、ヒメイワダレソウより広がるスピードも速く、特にクラピアK7はクラピアシリーズのなかで比較的花数が少ない品種です。
生き物たちと仲良く生きる
-萩原さん
花が少ないのはありがたいですね。小さいお子さんのいるお宅だと、花にミツバチやカナヘビが来るのを嫌がるお母さんが結構いるんですよ。
-マキさん
いらっしゃいますね。どうしても苦手な場合は、花が咲く前に浅刈りしていただく方法をおすすめしています。
-萩原さん
でも、「ミツバチは刺すんだよ」と知ることも、すごく重要ですよね。
-マキさん
そうなんですよ!「ミツバチは危ない」じゃなくて、「ミツバチの大切さとなぜ刺すのか」をお子さんに教えてあげてほしいんです。そうすれば、「生き物がいたら静かに見守ろうね」につながりますよね。そんなふうに、生き物たちと仲良く生きる方法を、クラピアと一緒に伝えたいですね。
神経質にならないほうが庭づくりはうまくいく
-萩原さん
自宅は植えて15年になりますが、伸びたところはむしり取る、を繰り返しているだけで意外といい感じになるんですよね。
-マキさん
そうですね、クラピアの原種は海沿いに自生していた植物なので、生長できる環境に植えてあげれば手間をかけなくても元気に育ちます。自然にまかせるくらいの気持ちでいるほうがいいと思います。
-萩原さん
神経質に雑草を全部とるのも、あまり良くないと思うんですよ。僕は雑草をあまり抜かないんです。伸びたら抜くんじゃなくて、切るようにしています。抜いてしまうと土に酸素や水が送られずに土が固くなってしまうし、切れば次に伸びるためには力がいるので、あまり伸びなくなるんですよね。庭を作るときにはいつもレクチャーしながら作るんですが、言いかたが悪いんですけど、ズボラで楽観的な人ほど、うまくいく気がします。きちっとした人は、むしろ芝のほうが向いてるのかもしれないですね。
-マキさん
そうかもしれませんね。芝ほど手間をかけなくても緑もお花も楽しめて、ナチュラルな見た目もクラピアの良いところなので、もっと気楽に、自由に庭づくりを楽しんでいただけたら良いですね。
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こちらの対談は、フリーマガジンTANOKURA vol.41に載っています。WEBマガジンにも掲載しているので、ぜひ読んでみてくださいね。