こんにちは。TANOKURA編集部です。
家づくりをしようと思ったとき、ほかの方がどんなふうに作っているのか気になりませんか?これからおうちを建てる方も、いつかはおうちが欲しいと憧れがある方も、一緒に家づくりのひみつをのぞいてみましょう!
今回ご紹介するのは、川嶋工務店で建てた那須塩原市にあるりおんのおうちです。
おうちデータ
好きなインテリアは?
ナチュラル、シンプルなものが好きです。那須はおしゃれで素敵なお店も多いのでそういったお店を参考にすることもあります。特にお気に入りなブランドやお店があるというよりはいろんなお店を見て「これ!」というものを一つずつ揃えていく感じですね。あとは、実家の近くに店舗があるので、シンプルでお手頃なIKEAもお気に入りのお店です。
好きな雑貨屋さん・家具屋さん SOMA JAPAN、WHITE NOTE、IKEA
参考にした雑誌 at home、建もの探訪
家を持つきっかけは?
一番のきっかけは前に住んでいたマンションが道路拡張の影響を受けることになったことです。建物前の道路が広くなることで騒音問題や駐車場が狭くなったりと子どもがいる上で不便なことが増えてしまったので「そろそろ家を建ててもいいかな」と思い始めたのがきっかけでした。
購入を考え始めたのは誰?
結婚当初から「いつかは家を建てよう」と話をしてきましたが、最初に話をもちかけたのは妻だったような気がします。きっかけの一つは前の家の道路拡張ではありましたが、娘がこの4月から幼稚園の年少組になることを考えても子どもの成長サイクルに合わせたいいタイミングになったと思います。
なぜ、その施工会社に決めたのか?
家を建てるならなるべくこの辺りの事をよく知っている地元の会社がいいなと思っていました。知り合いの方に近くの工務店を何件か教えていただいたのでですが、その中の一つの工務店さんが私のお気に入りのお店「絵本の家 MURMUR」を施工した会社だということを知りました。そのお店もとても素敵で、直接お話をする中でも「ぜひお任せしたい」と思えたのが決め手となりました。
お気に入りの場所は?
やはりキッチンから窓までのリビングを挟んだ全体の見晴らしです。家と自然の一体感をより感じられるようにリビングには全開口できる窓にしました。季節の移り変わりにより木々の様子など窓の外の風景が変わるので一年を通して楽しめるのではと今から楽しみにしています。
もう1度家を建てるならどんな家にしますか?
海が眺められる西海岸風の家なんていいですね。妻はマリンスポーツが好きですし、お散歩がてら子どもと近所の海辺を歩くのも理想です。栃木は海無し県なのでなかなか叶わない夢ですが(笑)海も好きですが山には四季を楽しむという海ではあまり味わえない良さもあるのでどちらにもそれぞれの良さがあるなと思っています。
これから家を建てる人へのメッセージは?
家を建てる多くの人は初めての経験でわからないこともたくさんあります。まずは信頼できる工務店さんに出会うのが一番大切です。あとは自分達で考えて「予算的に難しいかな」などと諦めるのではなく、とにかくなんでも「言ってみる」「聞いてみる」のがオススメです。ダメならダメでいいし、無理そうだと思ったことも代替案やよりいい案を出してもらえることもあります。工務店さんとの信頼関係はとても重要ですね。
正解ポイント
外壁に漆喰を使うことで味わい深く
室内だけでなく玄関部分の外壁も漆喰塗りにしました。外壁での漆喰って珍しいかもしれませんが、角度や壁への光の差し込み具合でも雰囲気が変わり家の顔となる玄関部分のとてもいいアクセントになったのでとても満足しています。
シャープな黒の外観に玄関ドアの明るいグリーンがアクセント。同じ黒でも玄関部分に異素材の漆喰を取り入れたことでとてもオシャレに仕上がっていました。
自分たちらしい家づくりを楽しむ
当初はロフトがない間取りで考えていました。プランニング中、リビングに薪ストーブを取り入れることが決まり、それに伴い天井の高さが必要になりました。せっかくならただの天井高よりはロフトにしようと盛り上がり、実用性も考えて階段も設置することに。打合せする度にアイデアが出てきて、最初のプランよりも私たちらしい家を作ることができました。
広いロフトは構想時からのこだわりだと思っていたので、エピソードを聞き驚きました。本当の家づくりってこういう喜びもあるのですね。
各部屋のピクチャーウインドー
実際に生活をするようになってから気づいたことなのですが、寝室のベッドから窓を眺めるとその景色がとても素敵なんです。周りに街灯がほとんどなく月や星を綺麗に眺めることができ、まるで絵画のようですよ。また、寝室だけでなくお風呂から見える窓の景色も気に入っています。近々この窓から見える場所に桜の木を植えようと思っているのでまた楽しみが増えそうです。
取材時は日中だったので星を眺めることはできませんでしたが、日中の景色もまた自然の絵画のようでした。近い将来、夜桜を眺めながらのリラックスタイムなんてとても羨ましいです!
将来はカフェに変身予定のキッチン&土間スペース
将来的には私が週末カフェをオープンさせる予定なので、玄関を兼ねる広い土間空間はカフェの飲食スペースになるようにしました。また、キッチンのシンクとは別にカウンターへ小さなシンクを付けたのもそのためです。現在は広いカウンターで料理の盛り付けをしたり、娘と妻がピザやクッキーを作ったりするのにも重宝しているようで良かったと思います。
カフェを開くのはまだもう少し先とのことでしたが、既に設置されたカウンターやチェアがあることでちょっとしたお客様にも対応でき、調理時の作業台としても有効に使えているそうです。
失敗ポイント
土地選びより先に工務店選びがオススメ
私の場合はまず土地を決めてから工務店選びを始めました。その結果、土地購入後に電気・電話・水道などのライフラインが家まで届かない可能性があることなどが発覚し、それが整うまではとても不安な日々を過ごしました。住宅分譲地であれば特段問題はないのかもしれませんが、そうでない場合はなるべく地元に詳しく信頼できる工務店を選んでから一緒に土地探しをする方が安心ですね。
分譲地ではないとはいえ、ご近所には家が立ち並ぶエリア、この話をうかがってとても驚きました。その土地柄をよく知った工務店さんを選ぶというのは案外重要なポイントかもしれませんね。
サイズ感だけでなく使い勝手も計算が必要
オーブンや電子レンジの収納棚も作り付けのものを設置しました。もちろんサイズはピッタリで満足していますが、使用頻度が高い電子レンジを上の棚に乗せてしまったことで扉の開け閉めがしにくかったり調理途中の様子が見えず少々不便を感じています。
収納はただ見た目がよく収まっているのではなくやはり使いやすく収まっているのが理想的。キッチンの高さなどはよく検討されると思いますが家電の配置や使い勝手も考慮するといいようです。
生活動線をイメージしてみる
リビングの電気スイッチを廊下側につけるべきだったなと少し後悔しています。我が家はリビングから廊下を通り、洗面台で歯磨きなどを済ませ寝室へ向かうことが多いのですが、リビングの電気スイッチが子ども部屋側にあるため電気を消すためだけに反対側へ移動。日々の生活動線を考えて配置すればもっと使いやすかったかなと思います。
洗濯機置き場やキッチンなどの家事動線はよく耳にしますが、電気のスイッチなど生活動線にも注意が必要とのこと。電気のスイッチやコンセントの数や位置はきちんと確認したほうがいいですね。
物に応じた収納を作る
パントリーやウォークインクローゼットなど収納自体はたくさんあるのですが、布団や扇風機、ヒーターなど大きめの物を収納するスペースを作らなかったため、押入れのような収納が一つあれば便利だったなと思います。逆に収納するものがなく空いている棚もいくつかあるので、それらはこれから上手く有効活用できるといいなと思っています。
こちらのお宅にはまだ収納スペースにも余裕があるためこれから少し手を入れて大きめ収納も検討されているとのこと。入れる物と入れる場所を考えて収納スペースを設置すると良いそうです。
コストダウンポイント
補助金をうまく使ってコストダウン
家を建てるときは、条件を満たすとさまざまな補助金を得られます。うちは県産材と太陽光パネルの補助金を頂きました。この制度を熟知した工務店さんだったので助かりました。
太陽光パネルのおかげで先月の電気代がプラスだったとのこと!住宅取得にはお金がかかりますので、初期費用で補助金が利用できるととてもありがたいですね。
扉やドアのメリットデメリットを再検討
パントリーの扉やその入口のドアを省くことでコストダウンに繋げました。キッチンの食器棚については将来、カフェのオープンを考えているため必要かなと思いそのまま設置。パントリーの入口ドアや棚の扉については実際の使い方をイメージした時に無い方が使いやすいかなと思い省くことにしました。
家という高額な買い物の中でドアや扉は些細な金額に感じますがそれらが複数になるとそれなりの金額に。その要否を再検討して不要なものがコストダウンにつながると一石二鳥です。
子ども部屋の壁は手入れのしやすい素材で変身も可能に
室内のほとんどが漆喰の壁ですが、子ども部屋にはオガファーザーというドイツ製のウッドチップ壁紙を使用しています。漆喰よりお手頃で、さらに上から何度でも塗り替えができるとのこと。万一、子どもが汚してしまった場合も対応でき、また将来、部屋の模様替えをするときなども自由にアレンジができるとのことで楽しみもあります。
オガファーザーは体や環境に優しい天然壁紙として知られているのだそうです。現在は真っ白の壁ですが色を入れてのイメージチェンジも可能なのだそうで子ども部屋の楽しみが広がりますね。
こだわりポイント
季節の移り変わりを考えた構造
家の中全体に風が通るよう風向きを考えて窓を配置しました。またリビングにつながる大きな窓は、冬の寒い季節には木の隙間から光が差し暖かくなるように。夏は木が緑で茂り、自然のカーテンで涼しくなるように太陽の高さまでをも計算された作りになっています。景色だけでなく、自然の中で四季というその恩恵を受けながら生活していくのが理想です。
キッチンからも眺められるリビングの大きな窓は山の四季を楽しむ本当に贅沢な空間です。まだ引っ越して4ヶ月。一年を通してこの風景の移り変わりを見るのが楽しみと言うのが納得ですね。
薪ストーブはいいことづくし
少し床暖房と迷った時期もありましたがやはり薪ストーブにこだわって良かったです。薪の準備など大変な部分もありますが、部屋中がほんのり温かいので過ごしやすく、衣類の乾燥にも役立ちます。また、焼き芋やドライフラワーなど今までなかった楽しみも増えました。災害時にライフラインが使えなくなった時にも電気やガスの代わりになるので思い切って設置してよかったです。
近々、薪ストーブでピザも焼けるようにしたいとご夫婦で嬉しそうにお話されていたのが印象的でした。楽しみも増える一方、震災を経験したからこその視点もとても納得させられます。
子ども部屋は自由自在に使いやすく
子ども部屋にはドアを2つとキャスターによる可動式の棚を設置しました。将来の子どもの数や成長に合わせて子ども部屋2部屋としても使うことができ、また子どもが巣立った後も棚を可動させることで大きな1部屋としても使えるようにしました。棚の上部をあえて空けることで中央に設置した1台のエアコンで2部屋とも調節できるようになっているところもポイントです。
既製品だとなかなか見つからないような個性的な家具が部屋の寸法に合わせて作れるのも、工務店さんならではのなせる技ですね。
家族の夢を全部実現できる家
引っ越しの片付けが落ち着いたら、妻はヒーリングのサロンを開く予定なので仕事部屋を作りました。また、趣味の衣服作りなどに打ち込める作業部屋もあります。一方私は週末にカフェを開きたいと思っているため、玄関を入ってすぐの大きな土間やキッチンはその仕様にしました。この家を中心にお互いの夢を実現させていけるのがとても嬉しくもあり楽しみでもあります。
リビングとキッチンの間にある建具はカフェにした時のメニューボードになるよう全面黒板にしたのだとか!リビング側の壁は娘さんのお絵かきスペースになっており家族皆が楽しめるお家です。
ライターズボイス
キッチンからリビングを見渡すと、自然の風景をバックに温かい暖炉の向こう側でブランコを気持ちよさそうに揺らすお子さん。何気なくリビングに掛けられたオシャレなカーディガンは奥様の手作りなのだそう!自然あふれる環境の中、子育てを楽しみ、家族の夢を全て叶えるために作られた宝物のようなステキなお宅でした。
栃木の工務店 / 川嶋工務店
有限会社 川嶋工務店
栃木県那須郡那須町大字高久乙2731
0287-78-0241
https://kawashima-k.com/