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クリエイターがこだわった機能的な家(栃木の工務店 / 君島建築)

こんにちは。TANOKURA編集部です。

家づくりをしようと思ったとき、ほかの方がどんなふうに作っているのか気になりませんか?これからおうちを建てる方も、いつかはおうちが欲しいと憧れがある方も、一緒に家づくりのひみつをのぞいてみましょう!

今回ご紹介するのは、君島建築で建てたさくら市にあるYさん家です。

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おうちデータ

好きなインテリアは?

古家具やアンティークな雑貨など、古いものが好きです。この家のイメージには合わないので、今はあまり取り入れていないんですけどね。

好きな雑貨屋さん・家具屋さん ACTUS, IKEA, 古道具屋もよく行きます
参考にした雑誌  モダンリビング、チルチンびと

家を持つきっかけは?

以前住んでいた借家が築40年ぐらいの古いものだったので、暑さ寒さがもう大変だったんです。冬なんて家のなかでしもやけになってしまうぐらい(笑)居心地は悪くなかったんですが、さすがに耐えられなくなって「家を建てよう!」と決めました。

購入を考え始めたのは誰?

夫婦どちらからともなく自然にそういう流れになりました。建てようと決めてからはちゃっちゃと話が進んで、着工まであっという間の半年でした。

なぜ、この施工会社に決めましたか?

知り合いに紹介していただいた会社で決めました。すぐにお会いしてみて信頼できると思ったので即決して、他の工務店さんは検討しませんでした。私(ご主人)が設計したので、そのとおりに施工していただくよう無理難題もお願いしたのですが、良いアドバイスもいただいてしっかり対応してくださったので、とても満足しています。

お気に入りの場所は?

(ご主人)ダイニング・スペースですね。家にいるときはほとんどココにいます。ダイニングも広くて開放的な方が良いという方が多いと思うのですが、私は壁に囲まれたせまい空間の方が落ち着くので、リビングとも間仕切りで仕切ったり、窓も目線と合わない位置に細く入れたりして工夫しました。

(奥様)2階ホールにあるオフィス・スペースです。吹き抜けから暖気があがってくるので、とっても暖かいんですよ。

もう一度家を建てるなら、どんな家にしますか?

もっと小さな家でもよいかな。家を建てるとき、必要最低限のスペースがあればいいと思っていたんですけど、できてみたら今の私たちには意外と広かったので。その分庭はもう少し広くしてみたいです。ガーデニングにそれほど興味があるわけじゃないんですが、植栽を楽しめたらいいなと思います。

これから家を建てる方へのメッセージを

収納は、最初から何をどのぐらい入れるか考えて作ってもらうことをお勧めします。あとからどうにでもなると考えてしまいがちですが、いざ住んでみたら物がしまいきれずに煩雑になってしまったり、あとから棚やキャビネットを付け足すと、最初に思い描いていた家のイメージとしっくりこなかったりする場合もあるんですよね。

正解ポイント

配線を隠してすっきりと!

リビングと寝室の液晶テレビは、壁掛けにして配線をすべて壁のなかに隠してしまいました。これは、家を建てるときにはどうしてもやりたかったこだわりなんです。さらに、テレビの下にくぼみを作ってDVDプレイヤーなどを収納できるようにしました。造作キッチンカウンターも、最初から使う器具を考慮してコンセントプラグを内側に設置、コードが目立たないように配慮しました。

確かにそう言われて部屋中を見渡すと、テレビだけではなく、配線がほとんど表に出ていないことに驚き!設計の段階からどこになにを置くかしっかり考慮して家を建てると、こんなにもすっきりできるんだという素晴らしいお手本です。これなら場所を取るテレビラックも必要ないし、インテリアの統一感を損ねてしまう心配もありません。

勝手口とキッチンの間に土間

パーキングから直接入ってこられる勝手口とキッチンの間に土間を作りました。買いものしてきた大荷物も車からすぐに下ろせて、ストックするものはそのまま土間に収納、使うものはスルーでキッチンへ。重い荷物を持ってわざわざ玄関へ回らなくてよいので助かっています。

大容量の土間は物置き&パントリーとして大活躍。車→勝手口→土間→キッチンという動線も主婦にとってはかなり魅力的ですね。

ゲストルームにもプライベート感を

玄関を入ってすぐ右手にあるゲストルームにはミニキッチンを設置し、バスルームとトイレにもリビングを干渉せずに直接行けるようにしました。これで友人や遠方に住む母が泊まりに来たときに、少しでも快適に過ごせたらいいなと思っています。

お友だちの家に泊まるとき、お風呂上りや寝起きの姿でパブリックスペースを行き来するのってちょっと気まずいもの。リビングとゲストルームの両方向からアクセスできるバスルームとトイレなら、家主にとってもゲストにとってもフレンドリーですね。

窓の位置も重要

家のすぐ裏が学校なので、家のなかが丸見えになってしまわないように窓の位置や大きさは工夫しました。リビングの大きな窓は庭に作ったウッドフェンスで目隠しして、ダイニングスペースの窓は、座ったときに外が見えづらい少し上の位置に細長くつけました。

お部屋を明るく開放的に見せるため、できるだけ大きくとりたい窓ですが、プライバシーは侵害されたくないですよね。周りの環境に合わせた大きさや配置を考えないと、逆に暮らしにくくなってしまうことも。

失敗ポイント

収納が少なかったな

設計段階からいろいろとアイデアはあったのですが、「あとでどうにでもなるかな」なんて後回しにしていたら、やっぱりできあがってみると収納が足りないなーと実感。あとから増やせるようにスペースを確保している場所もありますが、なんだかしっくりこなくて。もっと最初からしっかり考えておくべきでした。いまは「断捨利できるからいいかな」と考えるようにしています(笑)

収納はどうしても後回しになってしまいがちですが、やはり最初から用途や目的を考慮して収納スペースを確保することが重要ですね。あとから付け足すよりも見た目もすっきりするし、コストも少なくて済みそうです。

玄関もっと広くてもよかったかな

玄関ホールはあまりこだわりを持たずに作ったのでとてもスタンダードですが、二人で出かけるときは靴を履くのにぶつかっちゃったりしてちょっと窮屈。せっかくなのでもう少し広くしてもよかったかなと思います。

すっきりきれいに片付いた玄関ですが、確かにマンションサイズかな、という印象。家族が増えることを考えたら、少し余裕のある玄関が必要かもしれませんね。

コストダウンポイント

家じゅう全部LED!

家の照明は全部LEDにしました。やはり電気代はかなり安くなりましたね。エアコンを使わない春秋は、3,000円台で済んでいます。

省エネの強い味方LED。初期投資が大きくても、長い目で見ればその効果は絶大です。南側に窓を大きくとっているので、日中明るくて暖かいのも省エネに一役買っているようです。

白い合板フローリング

フローリングはすべて白の合板にしました。工務店さんが以前建てた家で白いフローリングを見て気に入ったというのもあるのですが、無垢フローリングはメンテナンスも大変だし、そこにお金をかけるなら別の場所にかけようと思って決めました。

こだわり満載のYさん家ですから、どこにお金をかけるかのメリハリをつけることは大事なこと。Yさんの場合は、床ではなく柱や手すり、手作りのテーブルなどに無垢の杉材を利用されていて、それがインテリアの重要なアクセントになっていました。白いフローリングは、白い壁や天井とつながりが生まれて部屋がより広く見え、家具も映えますね。

ドアを省いてコストダウン

コストダウンの一環で、寝室やクロゼットなどの省けるドアは、できるだけ付けないようにしました。少しずつですけど数が多くなれば結構節約になりますよ。普段は、ホームセンターで売っているクロスやスクリーンで十分目隠しできています。

コストダウンを図るのにドアを省くなんて斬新な考え!と驚きましたが、ドアの場所と目的によっては、必ず付けなくてはいけない!というものでもないようです。実際、玄関とリビングの間には防寒とプライバシーのためにドアが付いていますし、逆に2階には寝室しか部屋がないので、ドアを付ける必要はないのかもしれません。

こだわりポイント

光を通すガラスキューブ

寝室とダイニングスペースに明かり取りが欲しかったのですが、窓だとあからさまに見え過ぎちゃうしな~と思って、このアイデアにたどり着きました。以前住んでいたのが古い貸家で、こんな感じのハメ込みガラスがたくさん使われていたんですよね。そこからインスピレーションをもらって、いろいろ調べてガラスも自分で調達して、満足のいく仕上がりになりました。

3つ並んだ姿がなんともかわいらしいはめ込みガラス。ちょっとレトロな雰囲気で、やわらかい光の屈折もとてもいい感じです。でも実は、設置するのは技術的にかなり大変だったそう。工務店さんが頑張ってYさんたちのこだわりを叶えてくれました。

ぬくもりある手作りのテーブル

ダイニングテーブルとソファテーブル、2階ホールのオフィススペースのテーブルは、みんな自分(ご主人)の手作りです。家具はあまり買わないで、自分で気に入ったものを作る方が好きなんですよね。ホームセンターや古道具屋を回って足の部分を調達し、天板には、柱や手すりと同じ杉材使って統一感を出しました。

ご主人手作りのテーブルたちは、買ったらとても高価そうなプロ並みの仕上がり!無垢の杉材や大谷石を使った自然のぬくもりを感じる天板は、家の雰囲気にぴったりマッチしています。世界にひとつだけの手作りの家具は愛着もひとしおですね。

こだわりの照明たち

照明器具も、すべて自分たちで調達しました。どこにどんなものが必要か考えながら、カタログを見たりお店を回ったりして、気に入ったものを揃えていった感じですね。階段の照明は、天井に付けるのではなく、あえて階段の真ん中にテーブルランプのように付けました。明るさも十分ですよ。

どの照明器具を見ても、「わぁー!おもしろい!!」と声を上げてしまうほど、おしゃれでこだわりのあるものばかり。しかも、おしゃれなだけでなく、場所と目的に合わせた工夫がきちんとなされているところがとても勉強になります。

ぽかぽかオフィス・スペース

この家でいちばん明るくて暖かい場所にオフィス・スペースを作ってもらいました。デスクに座るとちょうど目の高さに吹き抜けの窓が来るようになっていて、とても気持ちの良い場所なんです。暑すぎるときや夜は、スクリーンで窓を隠せるようになっています。

吹き抜けと大きな窓のおかげで、とっても暖かく、開放感たっぷりのオフィス・スペース。広くとった作り付けの杉材のデスクもとても使いやすそうです。ただ、冬はポカポカと暖かいのですが、夏はちょっと暑すぎるのが難点だそう。

ホテルライクな室内干し

室内干しには、収納可能な物干しロープを使っています。見た目頼りない感じですけど、ロープを引き出して反対側にかけるとちゃんとロックされて、10kgまで洗濯物をかけても大丈夫なんですよ。

まるでホテルのバスルームにあるような、今まで見た中で一番スタイリッシュな室内干し!どうしても生活感が出てしまいがちなアイテムですが、これなら部屋の景観をまったく損ねず、邪魔にもなりません。

ライターズボイス

設計士のご主人とグラフィックデザイナーの奥様が作り上げたお家は、とても機能的でスタイリッシュ。随所にちりばめられた設計の工夫とセンスの良いインテリアのエピソードを、ご主人と奥様が仲良く丁寧に説明してくださいました。一面だけ塗られたリビングの青い壁、その壁に配された大きな2つの窓から降り注ぐぽかぽかの陽だまり、そしてテーブルや柱などに使われた杉材のアクセント。それらが作り出すナチュラルであたたかな雰囲気は、山登りがご趣味だというおふたりにぴったり。 「まさに思い描いていた通りです」とおふたりがおっしゃるように、こだわりあふれるご主人の設計を理想どおりに実現した建築会社さんとの厚い信頼関係も、家への満足度を高める重要なことだと感じました。

レポーター:mitan

栃木の工務店 / 君島建築

君島建築有限会社
栃木県宇都宮市越戸1-9-33
028-661-0502
https://kimi-ken.com/

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