LIFESTYLE

手づくり作家インタビュー

2018.02.05

100人展で出会った素敵なブースをみて
「向こう側の世界に入りたい」と作家へ
シンプルに少しの遊びと可愛い洋服を

音楽専門の高校・短大を卒業後ヤマハの講師となるが、二人目の妊娠を機に退職。子育てと同時にミシンにのめり込むように。娘に誘われて行った100人展で心を動かされ作家を目指す。 作家活動スタート時は布小物全般を手掛けていたが、現在は洋服のみの制作に絞って活動中。
  • 1973年/群馬県前橋市出身

  • 1993年/ヤマハ音楽講師

  • 1994年/結婚により栃木県宇都宮市へ

  • 1998年/ヤマハを退職しミシンがライフワークに

  • 2011年/LILI-ANEとして作家活動を始める

作家になるまで

小さい頃は、小学校から始めたエレクトーンに熱中し、将来の夢はエレクトーンの先生になること。時間があればエレクトーンを弾いていました。同じ頃、近くの商店街の雑貨屋さんできれいな色のフェルトや刺繍糸を眺めたり、学校の図書館で洋裁の本を借りて見るのも好きだったことを覚えています。高校進学のときから親元を離れ下宿して音楽の勉強をし、卒業後ヤマハ音楽教室の講師となります。当時は音楽がいちばん、洋裁は楽しいことのひとつでした。しかし、結婚・出産を機にヤマハを退職。その後は娘の洋服作りに目覚め、いつの間にかミシンがライフワークとなっていました。
 
2010年、娘のお供で100人展vol.1に遊びに出かけたとき、ある作家さんの素敵なブースを見てくすぶっていた気持ちに火がつきました。「私も向こう側の世界に入りたい!」と強く思い、作家になるべく行動を起こし、2011年春の100人展に作家としての第一歩を踏み出す事となります。始めはナチュラルガーリーな布小物を中心に作っていましたが、2012年から約5年間お世話になった委託店 Arreda佐野店さんに洋服作家としてお声をかけていただいたことから、作品をお洋服だけに絞って活動するようになりました。

作品についての想い

「シンプルに、少しの遊びと可愛いをプラスしたお洋服」が活動を始めた時からのコンセプトです。LILI-ANEだけの世界観が出せたらいいなと日々考えています。上質なリネンも好きだし、可愛いプリントのコットンも好き。その時その時の出会った素材で作りたいお洋服を作り、常にもの作りを楽しんでいけたらいいなと思っています。

今後のこと

パターンの勉強や技術の向上を、少し時間をかけてやってみたいと考えています。今までずっと走り続けてきたような感じなので、パターンから縫製までをもっとじっくり時間をかけて作り上げたいという気持ちがあります。洋裁は独学で身につけてきたので、できるならパターンの学校に通いたいところですが…時間を作るのが難しいですね。(家族との時間、家事、育児、ミシン、パートのお仕事等で一日が終わっていきます)。パターンに関する教則本を参考に簡単なものならデザインを一から製図用紙に線を引けるようになってきました。この先も本とにらめっこの勉強にはなると思います。オリジナルのお洋服をもっともっと増やしていけたら、もっともっと楽しいだろうなと思います。

オトナ展感想

①オトナ展に選ばれたときの感想 
いつものようにメールをチェックしていたら、オトナ展お誘いのメールが入っていて飛び上がって喜びました。昨年1回目のオトナ展にお邪魔させていただいていてとても素敵なイベントなのは知っていましたので、とにかく嬉しくて夢のようでした。 
 
②そこからの努力 
嬉しさと同時に「私でも大丈夫なの…」と不安やプレッシャーに襲われましたがとにかくデッサンをたくさん書いて持っていく作品を考えました。私の作品はフリルやレースなど可愛い雰囲気のものが多く、「オトナ」な服についてとても考えました。「オトナ」とは?いろいろ悩みましたが大人だって可愛いものが好き。という結論に至り、いい意味で「オトナ」に束縛されることなく自分の作りたいものを作ることができました。 
 
③オトナ展出展で得たものは何か 
さらなる意欲と自信です。
独学でやってきたミシンがたくさんの人とつながって、今回のように素敵なイベントにお誘いいただけるまでになりました。今後はもっと勉強してレベルアップしたいという気持ちです。今まで使ったことのない素材や手法を取り入れて、シンプルで遊びがあって可愛いお洋服を作っていけたらと思います。

LILI-ANEさん
TANOKURAレポーターの感想
LILI-ANEさんの服はかわいい。LILI-ANEさんの服はオトナな感じがする。両方が共存しているのは、その「少しの遊び心と可愛いをプラス」のさじ加減が絶妙だからなのでしょうね。100人展vol.1にお客さんとして参加されてから始まった作家道の躍進は、本人がおっしゃる「好きなものを見つけると周りが見えなくなる性格」だからこそなのでしょうね。突き進むことができるって、オトナとしてかっこいいなぁと感じたインタビューでした。
tomoko
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