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手づくり作家インタビュー

手づくり作家インタビュー
2018.03.19UP!

シェルの美しさを知ってほしい…
ひとつひとつ違う個性を前面に出した 
アクセサリーづくりを

夫婦である“ワタシ”と“職人”でパールを生み出す母貝の真珠層を使ったシェルアクセサリーを制作。シェルの個性を前面に出したシンプルなデザインで、同じものが二つとない個性あふれるシェルの魅力を伝えるアクセサリーづくりを目指す。

  • 2008年/結婚を機にメーカーを退職し宇都宮へ

  • 2015年/春 シェルの加工方法を独学で学ぶ

  • 2015年/秋 本格的にシェルのアクセサリー作成を開始

  • 2016年/4月 minneにて販売開始

  • 2016年/10月 初のイベント出展

  • 2016年/12月 店舗委託販売開始

作家になるまで

家電メーカー・自動車メーカーなどで開発アシスタント業務をしていた“ワタシ”。
大学で精密機械工学を学び、パソコンの設計をしていた夫“職人”。
 
“職人”は子どもの頃から物作りが好きで、学生時代も棚を作ったり、七宝焼きや水彩画の制作もしていたようです。何でも作ってしまう”職人”との暮らしは竹で茶杓や花器を作ったり、庭の整備のために木製のエクステリアを作成したりと常にもの作りが身近にあるものでした。

2人の共通の趣味としてシェルのアクセサリーや小物を集めていたのですが、アクセサリーショップなどで見かけるシェルは機械加工された個性のない形がほとんどで、貝の輝きや真珠層の重なりでできる模様の個性を活かしたものではありませんでした。それを残念に思った私たちは、シェルの個性を前面に出したものを作り、その魅力を知ってもらい、身につけてもらいたいという思いが強くなり、シェルの加工をはじめました。横浜生まれの夫は、小学生の頃に祖母に買ってもらったシェルの美しさに心奪われ、いつか加工をしてみたいという憧れを抱いていたようです。

作品についての想い

シェルの真珠層は、表面の反射と階段状に幾重にも積み重なる真珠層内部の反射で輝きます。その輝きはシェル一枚一枚違い、色合いも様々です。そのままでも美しいものですので、デザインはシンプルにシェルの個性を生かしながら美しさを損なわないように気をつけています。

デザインし、形に切り出し、装飾する…工程としては長く時間も手間もかかりますが、アクセサリーとして完成するまでのわくわく感は何百と作っていても変わりません。シェルは外側の層を削るまでどんな色味でどんな輝きを帯びているのかわからないので、毎回出会いに心ときめきます。現れた真珠層の美しさに導かれてデザインが生まれることも度々あります。そんなシェルの美しさを感じていただけたら、とても嬉しいです。
 
“職人”の品質管理っぷりは非常に厳しく、作品の仕上がりで衝突することも度々ありましたが、それが結果としてL’Atelierの品質を守っているのだと私も納得し、ようやく最近は2人で合意できるようになりました。
 
昨年より購入の際 ご登録くださったアクセサリーにつきましては 6ヶ月間の保証をお付けしております。私たちのアクセサリーを選んでくださったお客様に、自信を持ってお渡しできる品質であるよう努力していきたいです。

今後のこと

シェルと聞くと、多くの人が白い小さな貝殻をイメージすると思います。私たちの作品がきっかけで、シェルと言って思い浮かぶのは真珠層の美しさ、という方が少しでも増えたら嬉しいですね。そして私たちの使用しているシェルが、パールと同じように受け入れていただけるようになったら…という夢もあります。そのためには、販路を広げブランド展開をしていきたいと思っております。
 
今後は、さらにシェルの質感を活かした作品づくりをしていきたいですね。シェルの色や模様・凹凸を活かし、葉の葉脈や木の枝、動物の毛並み、また夕焼けの雲などを作っていくという構想があります。どんな模様のシェルかは研磨してみなければ分かりませんし、磨き方や磨き量によって次々と表情を変えるのでどんな質感を表現できるか楽しみです。ひとつひとつの作品をどんなシチュエーションで合わせるのか、どんなデザインがお客様の心をときめかせることができるのか…私たち自身も楽しみながら、シェルで叶えられる表現を探していきたいです。

オトナ展感想

①オトナ展に選ばれたときの感想 
一回目を拝見して、なんて素敵なイベントだろう!と思い、いつかは出展したいと憧れていたイベントですので、お声をかけていただいたときには思わず涙目になってしまうほどでした。まだキャリアとしては浅いのですが、それでも評価していただけたと感じてとても嬉しかったです。 
 
②そこからの努力
オトナのお客様にふさわしいものをと考え、半分以上は新たなデザインで準備いたしました。基材とするシェルも新たに2種類増やし、より表現の幅を広げました。またディスプレイも変え、ぐっとオトナな印象に仕上げました。3ヶ月でこれほど新作を考え、製作に向かったのは初めてのことでしたが、大変さよりも出展できる喜びが大きかったです。 
 
③オトナ展出展得たものは何か
多くの憧れていた作家さんたちとご一緒でき、そのファンの多さ、魅力的な作品やディスプレイに素敵なお人柄まで身近で感じることができ、とても勉強になりました。オトナ展では、周りの作家さん達と比べて自分たちがまだまだ未熟であることを強く感じました。シーダーズの皆様からも貴重なお話を聞かせていただき、今後のステップアップに必要な課題を得ることができました。2人で作っているだけでは得られないこと、多くの出展者があつまる100人展では学べなかったこと、本当に学び多いイベントでした。

L’Atelierさん

TANOKURAレポーターの感想

作家さん、と呼ばれる方たちはたくさんいらっしゃいますが、これほど素材となるものに惚れ込み、いかにその美しさを伝えるかということに情熱を注いでいる方はそういらっしゃらないのではないかと思います。それほどシェルは魅力的な素材なのでしょうが、その魅力に気づき、温めていらっしゃったお二人の目には感心しきりです。今後どのような表現でシェルの魅力を私たちに伝えてくださるのか、とても楽しみです。

tomoko